突然海に行った理由、我が家の夫婦関係
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海に行った、天気の良い休日に突然思い立ち…ではない。
全く自分の意思に反して行かざるを得なくなったのだ。
そのとき、わたしは昼に食べようとカツ丼を作った。
早朝から釣りに行っている夫が食べるかは定かではないが、3人で食べられるくらいは一応用意した。
カツは娘が昨日バイト先から貰ってきたものだ。 娘は揚げ物店でバイトしている、おかげで我が家は自宅で揚げ物をしなくて済んでいる。
玉ねぎを切って、調味料とともにホットクックへ投入、炒め6分に設定した。
6分経ち、出来上がりの合図を聞いて蓋を開けたら汁がかなり少なくなっていた。
少し時間が長すぎたか…
水を足し、温めたカツと溶いた卵を追加。
混ぜなしで茹で1分に設定…したけどなかなか終わらない。
痺れを切らして蓋を開けたところいい感じにできていたのでそこで終わりにした。
良い香りだ。
炊きあがりのご飯と、昨日の残りの味噌汁をよそろうと思ったところで固定電話が鳴った。
日曜午後の固定電話はろくなもんじゃない。 大概、光回線か太陽光発電の勧誘だ。
番号を確認し、知らない番号だったため迷惑電話防止機能のボタンを押す。
途端に「俺だけど」ってオレオレ詐欺かよ!って感じだけど、旦那の声。
あれ?旦那の番号だったっけ?なんて思いながら電話に出た。
すると、なんと車の鍵をインロックしてしまったとのこと。
鍵だけでなくスマホも財布も車の中らしい。
なんで間抜けなんだ!
どうしたらそうなことになるんだろう?
夫の釣りに行った海は大体わかるけど、車でしか行ったことないから電車とバス停どのくらいかかるか想像もつかない。
車だったら30分くらいだろうか?
義父に頼めないかななんて言っていたけど、義父と二人でドライブはちょっと…ということで、自分で行くことにした。
その時点で私はすっぴん。
大慌てでメイクをし、出かけられる格好に着替えた。
バスに乗り換える駅で買い物したいな〜なんて思ったけど、帰りは車なので寄れないことに気づきがっかり。
せっかく出かけるのにこんな用は本当につまらない。
○○海岸、と言われても検討がつかないのでどこか店で待ってもらうことにした。
しばらくしてまた夫から電話。 「〜スーパーで待ってるから」と。
お金のない旦那、スーパーの休憩スペースで待つことにしたようだ。
Googleマップで調べたら、バスと電車で1時間ちょっとで着くらしい。 意外と早く着く。
本当は日曜の午後、片付けしたり、ホットクックでサンマの柔らか煮を作ったりのんびり過ごす予定だったのに。
大慌てで支度し、とりあえず作ったカツ丼は娘の分だけよそり、他はタッパに入れて冷蔵庫に突っ込んだ。 もうこれは夕飯だ。
バス〜電車〜バス、結構な長旅だ。
最後のバスに乗る駅は好きなお店が結構あるのでできればゆっくりしたかったがそういうわけにも行かない。
とりあえず駅に着いて、バスまで15分あったので駅ビルのトイレに寄った。
ふと見かけた店先にドストライクなスカートが…値段をつい確認してしまった。
15,000円ほど、微妙な値段だ。 でもあのデザインだったら4〜5年は気に入って履くだろう、そう考えると決して高くない。 ああ、しばらくあのスカートに想いを馳せそう…欲しいよ〜!
後ろ髪を引かれながらバスに乗る。
なんだかお腹が空いてきた。
ふと窓の外を見ると有名天ぷら店に行列ができていた。
GOTO イートかトラベルか、全然GOTOの恩恵にあずかれてない自分が悲しくなる。
10分後目的のバス停に着いた。
スーパーはバス停からおよそ1分くらい。
交差点の対角線上なのでちょっと面倒。
横断歩道を2回渡り、ようやく到着した。
夫は外のベンチで待っていた。
私に気づき近寄ってきたがお礼の言葉も、ごめんもない。
インロックしたわけを言い訳めいたようにブツブツ言っていたけど、まずは謝れ!お礼を言え!
持っていったスペアのキーは電池切れしてるかもしれないと言うことで電池も購入。
払ったのはもちろん私。 ここでもお礼はない。
スーパーから海岸近くの駐車場に移動、周りは遊びに来た人たちで賑わっている。
こんな嫌な気分で海に来たのは私ぐらいだろう。
車は無事に開けられたが、そこでもお礼はなし。
本来ならインロックなんてしないはずなのに、車がおかしい…などとぶつぶつ言っている。
どうやらはキーをインしたままハッチバックを閉めても、本来は警告音が鳴りすぐにはしまらないらしい。
今回はそれがなかったのだという。
自分は悪くない、車のせいと言いたいのだろう。
そうかもしれないが、わたしが迷惑被ったことは事実だ。 まずは謝るなり、お礼言うなりだろうよ!
無言のまま、昼ごはんを夢庵で食べた。
私はバスの中から見た天麩羅屋を見だからではないが天ぷらとざるそばのセットにした。
いつもなら伝票を当然の如くスルーする旦那が、今日は流石に支払った。
当たり前だ。
家につき、夫は車を買ったディーラーに苦情の電話をする!と息巻いていた。
でもさぁ、もう10年以上乗ってる車だよ?
不具合だって出てくるだろうよ、しかもハッチバック留めるとこに結束バント挟まっていたよね?あれが悪さしたとしか思えないんだけど。
ハッチバックは完全にロックされなかったから警告音も鳴らなかったし、でも中途半端にかかっちゃったから手で開けられなかったんじゃないかと思う。
息巻いて電話したたけど、小心者の夫は普通に状況説明しただけだった。
夕飯にカツ丼を食べた。
温め直したカツ丼は汁気が全くなく全然美味しくなかった。
カツそのものは美味しかったけど。
そのとき、鉄腕ダッシュを見ながら夫がつぶやいた。
「ああ!くそ、今日はゆっくりするつもりだったのに!」
はあ!それはこっちのセリフだ!流石に頭きて「それはこっちのセリフだ、お礼もお詫びも何も言われてないんだけど!」と言ったら「言ったよ、来たとき言った」だって。
とんだ大嘘つきだ。
自分は悪くないアピールしかしてなかったじゃないか!
罰が悪かったのが、若干逆ギレ気味だったけどそのあと大人しくなった。
「聞こえなかっただけじゃない?」と思われるかも知らないが、結婚生活20年、夫がそういう人だということは私が一番知っている。
そんなこんなで散々な日だったが、ホットクックでサンマの柔らか煮だけはなんとか作った。
材料入れて250分放っておくだけで出来上がる。
本当に良い相棒だ。
こんな日でも自分の使った食器を片付けない夫よりよほど頼りになる。